臨床成績

海外第Ⅲ相試験(RAPID-PsA試験)〔海外データ〕

〈関節症性乾癬患者〉

ACR20/50/70反応率(主要評価項目:12週時のACR20反応率)

12週時のACR20反応率は、シムジア両投与群で、プラセボ群に比べ有意に高いことが示されました(p<0.001:Wald漸近検定)。

12週時のACR20/50/70反応率(RS-NRI)
12週時のACR20/50/70反応率(RS-NRI)

NRI法を用いて欠測値を補完した。
p値はWald漸近検定(有意水準両側5%)を用いて算出した。
ACR:米国リウマチ学会、RS:無作為化解析対象集団、NRI:Non-responder imputation

mTSSのベースラインからの変化量(主要評価項目:24週時)

24週時のmTSSのベースラインからの変化量は、シムジア200mgQ2W群で0.01、シムジア400mgQ4W群で0.11、プラセボ群で0.28でした

mTSSのベースラインからの変化量(RS-線形外挿法)
mTSSのベースラインからの変化量(RS-線形外挿法)

最小二乗平均値(SE)

線形外挿法を用いて欠測値を補完した。

a)
線形外挿法はEscape投与へ移行した患者に対して適用した。
p値は投与群、地域及び過去のTNF阻害薬の使用の有無を因子とし、ベースライン値を共変量としたANCOVAを用いて算出した。
※:
当初の解析計画書で規定した欠測値補完ルールを用いた解析結果では、臨床的に考えにくい値となったことから、補完ルールが適切ではない可能性が示唆された。X線検査間の許容期間を最小8週間とする等の変更を加えた新たな欠測値補完ルールを適用した事後解析を実施した。

mTSS:modified Total Sharp Score、RS:無作為化解析対象集団

付着部炎、指炎、爪病変の改善

シムジア投与(200mgQ2Wと400mgQ4Wを併合)により、付着部炎/指炎/爪病変が消失した患者の割合は、216週時でそれぞれ70.9%、80.8%、64.5%でした。

付着部炎/指炎/爪病変の消失率 (ベースラインで付着部炎/指炎/爪病変を有する患者-LOCF)
付着部炎/指炎/爪病変の消失率 (ベースラインで付着部炎/指炎/爪病変を有する患者-LOCF)

ベースラインのLEIスコアが0を超える患者、指炎と評価されかつ反対の指との周囲径の差が10%以上の指を1本以上有する患者、ベースラインのmNAPSI>0の患者を対象とした。
付着部炎は、両側の上腕骨外側上顆(肘)、大腿骨内側上顆(膝)及びアキレス腱(踵)を触診することで評価され、0(痛みなし)又は1(痛みあり)でスコア化された。
指炎の有無の判定は、LDI basic(反対の指との周囲径の差が10%以上で評価)と治験責任医師による指炎の評価によって行われた。
mNAPSIはベースライン来院時に最も病変の重い爪を選択し、その後の来院でも同じ爪を評価した。選択した爪について、爪甲剥離/油滴状変色、爪甲の崩壊及び点状陥凹をそれぞれ0~3でスコア化し、また、爪甲白濁、線状出血、爪床角質増殖及び爪半月の紅色斑点をそれぞれ0又は1でスコア化した。

LEI:Leeds Enthesitis Index、LDI:Leeds Dactylitis Index、mNAPSI:修正爪乾癬重症度指数、LOCF:last observation carried forward

安全性

24週までの期間に発現した副作用は、シムジア投与群全体で332例中86例(25.9%)、プラセボ群で136例中37例(27.2%)に認められました。主な副作用はシムジア投与群全体で上気道感染及びALT増加各7例(2.1%)等、プラセボ群で上気道感染3例(2.2%)、ALT増加2例(1.5%)等でした。
重篤な有害事象は、シムジア投与群全体で22例、プラセボ群で6例、投与中止に至った有害事象は、シムジア投与群全体で10例、プラセボ群で2例でした。
死亡に至った有害事象は、シムジア投与群全体で2例(心停止及び突然死)に認められましたが、本剤との因果関係は「関連なし」と判断されました。

216週までの期間に発現した副作用は、シムジア投与群全体で393例中199例(50.6%)に認められました。
主な副作用はシムジア投与群全体で上気道感染31例(7.9%)、鼻咽頭炎29例(7.4%)、咽頭炎25例(6.4%)及び気管支炎23例(5.9%)等でした。
重篤な有害事象は、シムジア投与群全体で100例に認められ、乾癬性関節症8例、変形性関節症、肺炎及び皮膚潰瘍各4例等でした。
投与中止に至った有害事象は、シムジア投与群全体で54例に認められ、潜伏結核6例、ツベルクリン反応陽性4例、ALT増加、AST増加及び乾癬性関節症が各3例等でした。
死亡に至った有害事象は24週までの2例以外に、4例(乳癌、肺炎及び敗血症、心筋梗塞、リンパ腫)に認められ、本剤との因果関係は、乳癌及び心筋梗塞で「おそらく関連なし」、リンパ腫で「関連あるかもしれない」、肺炎及び敗血症で「関連あり」と判断されました。

試験概要

試験概要

Q2W:2週間隔、Q4W:4週間隔

【対象】

18歳以上の関節症性乾癬患者 409例

  • 関節症性乾癬の分類基準(CASPAR)に基づき、成人発症の関節症性乾癬と診断され、6ヵ月以上経過した患者
  • 活動性乾癬性皮膚病変を有する患者、又は乾癬の既往を有する患者
  • スクリーニング及びベースラインの圧痛関節数≧3かつ腫脹関節数≧3で、スクリーニング期間に赤血球沈降速度≧28mm/h又はCRP>基準値上限のすべてを満たす活動性関節炎を有する患者
  • 1種類以上のDMARDが無効な患者
【試験デザイン】
多施設共同、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、並行群間比較
【投与方法】
シムジア200mgQ2W群、シムジア400mgQ4W群又はプラセボ群のいずれかに1:1:1の割合で無作為に割り付けた。シムジア200mgQ2Wは開始用量400mgを2週間隔で3回投与し、その2週後より200mgを2週間隔で継続投与、400mgQ4Wは開始用量400mgを2週間隔で3回投与し、その4週後より400mgを4週間隔で継続投与した。
なお、プラセボ群は、16週時又は24週時にシムジア200mgQ2W投与又はシムジア400mgQ4W投与に1:1の割合で無作為に割り付けた。
【評価項目】
主要評価項目:12週時のACR20反応率、24週時のmTSSのベースラインからの変化量
副次評価項目:48週時のmTSSのベースラインからの変化量 等
その他の評価項目:付着部炎(LEIスコア)、指炎(LDIスコア)、爪病変(mNAPSIスコア)の改善 等
【解析計画】
12週時のACR20反応率では、シムジア群とプラセボ群との比較はWald漸近検定(有意水準両側5%)を用い、差の95%信頼区間は漸近標準誤差(漸近Wald信頼限界)を用いて算出した。Wald漸近検定及び信頼区間の算出には、連続修正を用いなかった。また、24週時のmTSSのベースラインからの変化量では、シムジア群とプラセボ群との比較は投与群、地域及び過去のTNF阻害薬の使用の有無を因子とし、ベースラインのmTSSを共変量としたANCOVAを用いた。

承認時評価資料 : 海外第Ⅲ相二重盲検比較試験成績 RAPID-PsA試験
van der Heijde D. et al.: RMD Open. 4: e000582, 2018
本論文の研究資金はUCB Pharmaから提供を受けたものである。

6.
用法及び用量(抜粋)
〈尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉

通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)として、1回400mgを2週間の間隔で皮下注射する。症状安定後には、1回200mgを2週間の間隔、又は1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。